社会という大海原にて
去年の今頃のわたしのことを、はっきり覚えてる。
会社を辞めるのはもう決まってた。
会社員としてのこと、ライフワークとしてのことでいっぱいいっぱいで、本当に会社辞めるのかなと思う毎日。
会社に行くのは9月いっぱいまでで、10月にライフワークのことが終わったら、
わたしは本当に何にでもなくなる予定だった。
10年続けた会社員。
結婚したから「ニート」にはならないし、一応「主婦」という肩書きだけど、
何処にも所属しないわたしになるのは初めてで、それってどんな気持ちだろうと思ってた。
自分の船で、自分が船長になって出る処女航海とはこんな気持ちなのかなって毎日想像した。
そんなことを、今急に思い出した。
今、自分の好きなことで仕事をして、笑って生きていられる。
こんなありがいことあるのかな。
処女航海にしてはうまくいきすぎてると思うこともあって、不安になる。
でもいつからか、イカダで漕ぎ出したつもりが、少し大きな船になってるんだよな。
この船なら、少しの雨や風や嵐でも、とりあえずは耐えられそう。
来年の今日、わたしはどうなっているかな。
船をまた少し大きくしてると良いんだけど。