【マーケティングの本を読みたかった】ドリルを売るには穴を売れ by佐藤義典
昨年人と仕事感についての話をしていた時に、「君が持っているのは営業としての素質だけなんじゃなくて、マーケティング力だよ」と言われました。
広告代理店にいたからマーケティング部もあったけど、私自身はマーケティング部にいたこともなかったので
あんまりそういうことも考えたこともなかったし、当然そういう意識を持ったこともなかったので、言われた時には「?」という感じ。
身近ではあったけどちゃんと考えたことも無かった「マーケティング」の部分について、本でも読んでみるかと思って選んだのがこの一冊でした。
レビュー数が多くて、星の数も多かったからこれは期待できる!と思ってポチったこの本。
確かにアタリでした。
本を読み始めて序盤で「君はマーケティング力を持っている」と言われたことについては、早々に気づくことになります。
前述の通りマーケティング部にいたことはないけれど、広告代理店にいたので自然にやってきていたことがたくさん。
だから目新しいということはなかったけれど、改めて文字にして突き出されると最近の私にとっては忘れかけていたことが多くありました。
東京にいた頃には自然とやっていた市場調査、空気を読むこと、周りの興味を察知すること、選択の裏にあるものを読むということを、大阪に来てから忘れていたように思います。
それくらい、大阪で勤めていた時に仕事をするにあたっては、それがいらなかったんですよね。
重要視されていなかったように思います。
でも、今の仕事にとってそれは改めて必要なこと。
人のマネージメントをする上で、その人のマーケティングをすることが大事なんだった、と改めて気付かされました。
ただの事務仕事ならば私でなくても誰でもできる。
わざわざ大阪にいる私に、東京にいる彼女がマネジメントを依頼してくれるのは、
少なからず私に他の人にはできないことができるからなのだから、そこを磨かなくてはと。
もちろん私がしているのはただの事務仕事だけではないし、業界を知っているからこそできることがあるのでそれだけでも特殊なんだとは思うけれど、
そこにプラスしていかなくてはいけないのは、マーケティングの能力なんだと思いました。
一人で仕事をしている人は、自分の仕事について、自分の能力について市場で求められ部分がわからなくなっていくものです。
フリーランスというのは大海原をいく船によく似ていると、自分自身のことを考えてもよく思います。
先に島があるかどうかもわからない。
そもそもフリーランスにとっての島というのは、それぞれが思い描く理想の自分というところなのではないかと思うのです。
その島は、出航前は遠くにうっすら見えているんだけど、いざ出航すると見えなくなります。
いざ海に出てみると良い天気ではなく、嵐もあれば、風が吹いたり、止んだり…の繰り返し。
そうしているうちに、自分の行きたい島はどこなんだっけ?とわからなくなっていくのです。
自分で舵を切らなくてはいけないからこそ、感覚的なもので進めているうちはいいけれど
「本当にこれでいいの?」というものに、仕事を貰うたびにぶち当たります。
そう、毎日といってもいいほど。
これが会社員と大きく違うところです。
ひとつ間違うだけで大きな間違いになることもあり得るということ。
だから、感覚的なものだけでなくて、理論としての裏付けをして確認をしていくことが、
今後の私たちには大きく必要なところであって、私の売り物としての価値になる部分だなと感じたのでした。
本当にそこに行き着くかどうかは結局よくわからないけど、適当にいくよりも航海図はあったほうがいい。
不確かでも、そのときすがりつく航海図があった方が、なんだか心持ちが違うというものです。
なんだかいい加減だなと思われるかもしれないけれど、どんなにマーケティングをしても結局わからないものはわからないというのも、過去の経験から知っています。
今現時点ではこういう予測です、と思えるものにしかならないんです。
未来のことなんだからね。
取り急ぎ私の視点での航海図を作ろう。
これを持って、2016年の航海をしよう。
マーケティングについてはもっと本を読むことにします。